鮮度の悪い魚を食べると時には“じんましん”と言われる食中毒になります。この原因物質がヒスタミンです。ヒスタミンはアミノ酸の一種ヒスチジンから微生物の働きで作られます。ヒスチジンを多量に含むサバ、カツオ、マグロなど赤身魚はヒスタミンができやすく、しばしばヒスタミン中毒が発生します。
生物的危害 |
【病原細菌】腸炎ビブリオ菌、病原性大腸菌 など 【腐敗細菌】食品を分解し、有害物質(アミンルイ)や不快臭を発生する細菌類 【ウイルス】ノロウイルス、A型肝炎ウイルス など 【寄生虫】アニサキス、クドア・セプテンプンクタータ など |
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化学的危害 |
【生物由来】貝毒、フグ毒、シガテラ毒、重金属、ヒスタミン など 【ヒト由来】食品添加物、抗生物質、殺菌剤、重金属、環境ホルモン類 など |
物理的危害 | ガラス片、金属類、木片、糸 |
ヒスチジンはタンパク質を構成する20種類のアミノ酸の一つで、ヒトでは体内で合成できず食物から摂取する必要がある必須アミノ酸に指定されている重要なアミノ酸です。ヒスチジンはイワシ、カツオやマグロなど赤身の魚に多量に含まれます。赤身の魚が微生物の攻撃を受けると、ヒスチジンがヒスタミンに転換され、アレルギー様食中毒を引き起こします。
ヒスタミンと同時に、魚粉に含まれ、ブロイラーに黒吐病(こくとびょう)を引き起こすジゼロシンを簡単・迅速、高感度に測定できます。